「要するに〇〇でしょ」とまとめていると成長できない【思考ノート】
日本酒熟成酒普及人・九星気学鑑定士・カンパイSAKELOVERSの運営の石坂晏敬(やすのり)です。
今日は「要するに〇〇でしょとまとめていると成長できない」についてです。
山口周さんの「ニュータイプの時代」からの抜粋した「要するに〇〇でしょとまとめる」について考えてみたいと思います。
この内容はポッドキャストで音声配信しています。
オールドタイプ:要約し、理解する。 ニュータイプ:傾聴し、共感する
20世紀後半はモノゴトを単純化して要領よく対処するというオールドタイプの行動様式が「有能さの証」だとされてきたため、いわゆる「優秀な人」とされている人ほどこの傾向である。
ただ、現代はVUCAと言われ、どんどんと現実が変化していく時代なので、過去の実績に当てはめて、「要するに〇〇でしょ。わかった。」と対応していると誤った判断に繋がりかねない。
なぜ、オールドタイプはすぐに「わかった」と言いたがるのか?
それ、このように対応していると評価されると経験的に知っているからです。「飲み込みが早い」とか「物わかりがいい」などのバイアスで生きおうとしてしまっている。
特にこのようなタイプが多いのがコンサルティング会社だそうです。
「要するに〇〇ってことでしょ」という口ぐせはその筆頭であるそうです。
相手の話しを要約して一般化しようとする思考の問題点が記されています。
相手を消化不良にさせる
相手が話したことを単純化してまとめることによって、わかりやすくなる点もあるが、ニュアンスを見落としていることはあり得る。
見落としていた場合には、当然相手にとっては言いたいことが全て伝わっていないということになったり、あとは本当に大事なことを見落としていたりということになります。
「要するに」はパターンに当てはめるだけの最も浅い理解
「要するに」とまとめることは自分の過去に積み上げてきた世界観からの視点のみで形成された世界観なので最も浅い理解に陥りやすい。
視点には4つあると言っていて、
- レベル1: 自分の枠内の視点で考える
- レベル2: 視点が自分と周辺の境界にある
- レベル3: 自分の外に視点がある
- レベル4: 自由な視点
この「要するに」はレベル1の自分の枠内の視点で考えるだということが理解できる。
レベル4がどのような視点なのかは経験が必要であるとは思うが、安易に「わかった」と言ってしまうのは良くないということがこの話だけでもよく分かる。
わからないを意識する
今まで本の内容をまとめてきたが、自分に置き換えていくとやはり、この「有能さの証」を示すために必死に理解しようとして、理解したらそれをまとめて、「こういうことだよね」と理解したことを示そうとする自分がいることを思い出す。
この行為自体に益がないと客観的に見ればわかる。今後はこの点を抑え込んで、とにかく聞くことに集中して、気になる言葉や熱がこもっている点などを特に拾い上げていくように心がけるようにしようと思えた。
あとはこの話から「わからない」ことに対する態度というかスタンスを持つことが重要だなと感じました。人は「知らないこと」を嫌うという習性があるので、基本は「わからない」話しをされている時は不快がベースなのだろう。
この時に、耳を閉じるか、先ほどのように分かる部分だけで話しをまとめてしまって話しを終わらせるのどちらかになりがちなんだと思うんですよね。
ただ、ここで「わからない」へのスタンスとして、「おっっ、自分のわからない話が始まったぞ。知らない世界観を知れる時だ!」と捉えられると、行動が変わってくるのでは無いかなと思いました。
このことについて本の中でもわかりやすくまとめられています。
哲学者のエマニュエル・レヴィナスが、「他者とは自分以外の人という意味ではなく、わからない者、理解できない者という意味です。他者がなぜ必要なのか?それは他者とは『気づき』の契機である。」と言っています。
わからない=自分にとっての新たな契機・チャンス。 視野を広げられる機会というふうに捉えていくことがとても重要であると理解しました。
まとめ
僕はまだまだ知らない考え方に出会うことがあります。特に日本酒の世界に入ってから、新しいことをやろうとした場合には、わからないことだらけ。それを自分の経験値内だけで理解して済まそうとするのは浅はかな行為だなと思わざるを得ない。
- 自分の理解力を示すためにまとめようとはしない。(相手がまとめるの困っているときとかはまとめてあげるのはいいと思う。)
- 「わからない」を嫌がらない。受け入れて、しっかり脳に刻んでいく。言葉でも印象でもなんでもいい。ゼロだったものが0.1でも0.5でも1でもなれば、それが今後のフックになり得る。「わからない」を好物に出来るように。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。