グローバルニッチを狙え〜日本の人口減加速から考える日本酒〜【思考の整理】
カンパイSAKELOVERSの運営・お燗酒文化普及人・九星気学鑑定士の石坂晏敬(やすのり)です。
今日は昨日の記事、「技は教われるけど、思いは自分で育てるしかない」という内容をお伝えしたその日に、「思いは伝播する」ことを目の当たりにしたので、その点についてシェアしたいと思います。
日本の人口減はこれから加速度的に進む
日本の人口減がスタートしているが、人工が減っているという肌感覚はまだ無いのが現状でしょう。ただ、これから人口減が加速します。わかりやすい例が毎年100万人都市が一つずつ消えていくというイメージです。 そのように聞くと感覚的にもすごいスピードであることがわかると思います。
僕は団塊の世代ジュニアですが、僕ら世代が子供をつくる時期は現象は進まなかったけど、この先は人口が減る一方なので、減り方が加速度的になるということですね。
この人口減を踏まえて日本市場を酒蔵視点で考えてみたいと思う。
日本酒の国内需要は減る一方(絶対数)
酒蔵が、仮に今まで通りの生産、販売を行っていたら、売上は減っていく。買ってくれる母数自体が減っていくから、売上は減る。これは容易に想像できる。
このままのやり方を貫いていくなら、販売量が減っても、利益が確保できる体制を築いて置かなければならないですね。
さらにはひとりひとりのお酒の消費量も減っているので、人口減とダブルで消費が減っていく。
モノの流れを考えてみると、酒蔵→卸問屋→酒屋→飲食店・消費者となります。
日本酒業界はこの流れが保たれている傾向にある。 今も酒蔵から見ると酒屋さま、卸問屋さまという雰囲気で、酒蔵は気を使っている。
ただ、この流れは国内に向けてのルートなので、縮小はあっても拡大はない。
この点からいくと、酒蔵は酒屋ばかりに気を使っている場合ではないことは容易に想像できる。
では、どうすべきか?
酒蔵として勝つためにすべきこと仮説
考えられることとして
- 海外で売る仕組みを作り上げる
- 生産量を減らして、付加価値をつけ、高額で販売できる仕組みをつくる
酒蔵ベースで考えた場合はこのあたりだろうか?
海外で売る仕組みを作り上げる
当然、すでに多くの組織や酒蔵がトライしてきていて、輸出量が拡大している。今後もこの流れは止まらないでしょう。とはいえまだまだ大手が中心なのかな?
海外に出ていく場合は、いち酒蔵として出ていくよりも、連合して出ていくべき。その際には酒蔵をまとめて組織としてブランドを作り上げていくのが良いのではないか?
ワインで言うと例えば、ボルドーとかブルゴーニュとか地域名をブランドしている。こんなイメージ。
今サポートしている酒蔵さんは硬水を扱う希少な酒蔵。日本は軟水の国であるが、ヨーロッパなどは硬水が通常の地域。硬水の酒蔵は少ないので、例えば、硬水の酒蔵で連合を組んで、ブランド化していき、ヨーロッパに仕掛けてみるとかはありかな思う。もちろん、それを国内にも仕掛けても良いだろう。
グローバル・ニッチ 海外で日本酒の熟成酒
4象限で考えてみた場合、
縦軸をメジャー(知られている):ニッチ(知られていない)
横軸をグローバル(たくさん):ローカル(少ない)
と捉えていくと戦うべき場所は、右下のグローバルニッチのゾーンとなる。
日本酒は海外ではまだまだ認知は低い。かつ熟成酒となるとほぼ認知されていないと見ていいだろう。
ただ、全く認知無いところにストレートに攻めても戦えないので、熟成酒という大きなくくりに入っていく方法を模索すべきかな。 ワイン・ウィスキーの熟成は世界的に愛好家が多い。この熟成酒愛好家へアプローチを考えていくと面白い世界がありそうだ。
まとめ
日本酒熟成酒で世界を獲ると決めたので、どこを狙っていくのかを日々考えている。まだまだ、考えは浅いが、方向性は良いのでは思えた。グローバルニッチを狙う。
ざっと市場を見渡しても、着眼している人はいるが、実現している人はいない。
だから、もっともっと掘り下げて、動いていこう。どれだけ人をまきこめるかだな。