腐る貨幣経済【思考ノート】

日本酒熟成酒普及人・九星気学鑑定士・カンパイSAKELOVERSの運営の石坂晏敬(やすのり)です。

さて、今日は「腐る貨幣経済」についてです。

目黒区が地域復興の商品券を販売し、それを申し込みました。その仕組と腐る貨幣経済について考えてみたいと思います。

この内容はポッドキャストで音声配信しています。

目黒区が地域復興の商品券の販売を決定した

今月に入って目黒区が地域復興の商品券の発売を発表しました。

最初、聞いた時は瞬間的に、また行政が無駄使いするやつでしょ、と思ってしまいました。

行政が行う施策って愚策が多いよなぁという固定概念があります。さらに商品券などお金をばらまく系の時は特に感じていました。ただ、これは施策をしっかりと調べたりしたわけではなく、完全にイメージと感覚です。

行政が地元に観光客を呼ぶ目的で、高額予算だけあてがって、大手チェーンを誘致して、大手企業にお金だけ渡して費用を使って、結果が出せないなどはよくあると聞きます。全て精査してわけではないので、細かい話は出来ませんがイメージは出来ます。

今回、目黒区が地域復興の商品券を販売することを発表しました。
具体的な内容は以下の通りです。

  • 5,000円で7,500円分の商品券が買える
  • 商品券は1,000円券と500円券が5まいずつ?
  • 1人10セットまで購入可能
  • おつりはもらえない
  • 金券などへは使えない
  • 目黒区の地元店や企業のみで使用可能
  • 使用期間は9末〜21年2末

といった具合です。

この施策の細かい話を聞いて、これいいじゃんと思ったですよね。

いいなと思った点を挙げていくと

  • 金額的にメリットが大きい。1.5倍の価値を手に入れられる
  • 細かい商品券などで使いやすい。
  • 50,000円まで購入できる(大きいよね)
  • 地元にお金が落ちる配慮がなされている。大手チェーン店では使えないようになっている。
  • 期間が限られているので、地元の店で購入しようとする意識が高まる

地元にお金が落ちるようにという配慮がなされている点は良い。これが金券にも使えますとか?大手スーパーでも使えるなどとなると、税金が一部の人に吸い上げられて終わってしまいますが、地元で循環して税金として目黒区に返ってくる可能性は高そうなのでまずは良いですよね。

そして、一番いいなと思ったのが、使用期間が5ヶ月と限っていることです。
5ヶ月間に使い切らないと紙くずになってしまうというもの。

50,000円が75,000円に代わり、永遠に使い続けることが出来るなら、みんなとりあえず換金して、取っておく人は取っておくし、気づいた時に使うか程度の意識になってしまうために地元の店の活性化につながらずにばらまいて終わってしまう可能性大です。

お金が腐るという発想はやはりすごい

このお金が腐るという仕組みはやはり意味があるなと思いますよね。

お金は物々交換の大変さから、その間を取り持つ腐りにくい変化しにくい、貝殻からスタートして、金となり、今の貨幣に至ってますよね。

お金はとても便利。お金というモノの代わりとなる価値が生まれたことで、色々なものが流通して、多くの人に多くのモノが広がっていったことは間違いないですよね。スゴい発明品だと思います。

ただ、現在はこれだけものが広がって、労働の対価も全てお金となり、お金に人間が支配されているように感じるようになってきましたよね。

お金のメリットは腐らない。だから、価値として保有できて、好きな時にモノと交換できる。これは間違いないと思う。

ただ、この腐らないというのはデメリットでもある。食物などは作って食べられる間は価値があるが、時間が経つと腐ってしまう。価値がある期間が限られているのに対して、お金は腐らない。腐らない価値を持っていたほうが有利だから、みんなが所有しようとする。これがお金至上主義を生み出している理由と一つと言われている。まあ、理解も出来ます。

オーストリアのとある街で新しい貨幣を発行して、その貨幣には有効期限を設けたそうです。そうです。お金も腐るような設定にしたということです。そうするとどうなったか?持っているだけでは何の価値もないお金。使わないと腐ってモノと交換できなくなる。それならば、持っていて価値のある食料や食事、生活用品などに変えようとする。

このような貨幣を作ったこのオーストリアの街は、経済がめちゃくちゃ回って、街全体が潤ったそうです。ただ、オーストリア政府にその貨幣は潰されてしまったそうです。

まあ、そうですよね。腐らないお金を発行できる立場にある中央銀行。お金の価値をいくらでもコントロールできる立場。これはお金が腐らないから成り立つのであって腐るお金だとこのチカラを利用することができなくなる。

この腐る貨幣はとても現実的なものだと思うし、人間が健全な生活を送りやすくなるのではないかなかと思うわけです。

今回、目黒区で発行された地域復興の商品券も期限が決められているために、地元でお金を回していこうと言う気持ちが意識、無意識に関わらず、そのチカラは働くので、とても良いものだと思う。ほんとにうまく回るようならば、プレミアム分の設定は検討が必要かもしれないけど、継続してみてほしいなと目黒区民としては思うわけです。

僕は今回、10セットまで購入できるということだったので10セット50,000円で75,000分の商品券を申し込みました。実際に使えるかと計算したら、日頃の使い方から行くと余る計算となりました(汗)。

ただ、この地域復興商品券を購入することで、地元のお店でモノを買おうという意識が高くなるというか高くして、積極的に地元にお金を使う意識を高めてみようと思いました。

まとめ

ということで今日は地元の地域復興商品券について考えてみました。腐る貨幣をぜひ味わってみませんか?もし、今お住いの地域で地域復興商品券を発行することがあれば、調べてみてください。目黒区と同じような条件なら、ぜひ乗っかってみてください。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。