現場の声を聞くことの大切さ【思考ノート】

日本酒熟成酒普及人・九星気学鑑定士・カンパイSAKELOVERSの運営の石坂晏敬(やすのり)です。

今日は「現場の意見を聞くことの大切さ」について考えてみたいと思います。

昨日は、2件のずっと行きたかった酒屋さんを訪ねることが出来た。2件とも特別なお酒を扱っている酒屋さんで、いつまでも話しを聞いていたかった。そんなお店を訪ねたお話です。タイトルで既に結論を言ってしまっているので、今日は僕の体験談です。

この内容はポッドキャストで音声配信しています。

2件の知る人ぞ知る酒屋さんを訪ねた。

1件目の酒屋さん

は、多くの熟成酒向きの銘柄を扱う酒屋さん。熟成酒に向く銘柄と実際に熟成している貴重なお酒をたくさん扱っている酒屋さんでした。

ついた瞬間にたくさんのお酒が並んでいてワクワクしかなかった。

各銘柄の特徴や、酒蔵のこだわりなどを色々と教えていただき、さらにおすすめのお酒をお聞きした。同じ銘柄でも、ノーマルタイプと甘さ多めのやつがあるとか、時間経過した後にオリの状態(おりとは、瓶の中に沈殿しているお米や酵母の固形物です。)を見て、どんな味わいそうかという見方をされていました。時間経過でオリが出てくるそうです。それで味が乗りやすいなどの味方が出来るようです。)

僕が買いたいと思っていた、「旭若松」と「分福」という銘柄も売っていて、お話を聞くことが出来た。「旭若松」さんは最近は生産を縮小して、銘柄もコンパクトになり、生産量も少なくなっている。生酒2種、火入れ2種。家族経営の酒蔵さん。

10年熟成だけど、まだまだ硬いお酒。どういうことかと言うと、開けて飲んでも本来の味が出ていない状態。その状態を硬いと言う。
10年も熟成しているのにまだ硬い。だから、開栓してから長い時間かけて楽しめるお酒。

熟成酒めぐりの旅をしている人がいるという話。
全国の熟成酒扱っていそうな酒屋を巡って、熟成年が経過しているお酒を見つけては買うという人。相当大量にお酒を買っていったそうです。その際に、熟成年分のお金は乗せていないということでした。

オーナーさんの言い分としては塾青年が長いほうが美味しくなるとは言えないので、時間経過しているから高くするということはしないという理由でした。

その他、変態的な飲食店さんのことなどのことを色々と教えていただくことが出来た。

色々と教えていただいたからではないが、一升瓶を6本も買ってしまった。過去最高です(汗)
ちなみに飲食店さんの購入がだいたい6本だそうです。飲食店さんと同じ量を買ってしまったということです、、、、、

2軒目の酒屋さん

このお店は、長期熟成酒に特化したお店で1970年代〜現在までのお酒がきれいに並んでいて、素敵な眺めで、お店に入った瞬間にその印象が焼き付きます。

長期熟成酒を少量で試せるお店で、長期熟成がどんな味なのかを試すのにはとても良いお店です。普通に飲食店で長期熟成酒を飲もうとすると、とても高額になってしまうので試すことは難しいけどここなら、5年、10年、20年長期熟成酒を45mlずつ飲ませてくれて1500円。

これはお試し価格としてはとても魅力的な価格である。40年ものなどは一杯6,000円もします。希少ですから仕方がないですよね。

希少性がしっかりと価格に反映されていて、嬉しい。熟成の価値を世の中に提示している素晴らしい試みだなと感じました。

長期熟成酒業界の裏話なども聞かせていただきながら(これはココでは言えないので伏せます)日本酒の掛け率の話になった。

以前は飲食店さんと飲んだ際に、掛け率の話になったが、今回は酒屋さんの目線での掛け率の話し。 日本酒は掛け率が高いために酒屋の利益が低い。そして、商品は買取なので、買い取って在庫が続けば、手出しが多く次の仕入れがしづらいという悪循環に陥る。

本屋と日本酒酒屋は似ていると言われているそうです。利益が低く、買取のために商売が進めにくい。

あと、ワインは飲食店にも7がけで入っているので、飲食店は利益が出しやすい。しかし、日本酒は消費者の購入価格、すなわち小売価格で仕入れなければいけないので、利益を乗せづらい。乗せてしまうと店頭での購入価格と開きすぎて、取られる過ぎているとお客に思われるリスクが発生してしまうので、無難なお酒の扱いに限られてしまう。

日本酒を普及するという観点から行くと、この流通の改革などはとてもやりがいのありそうなところだ。そう思っている人は多くいるはずだけど、進んでいないのは、現状を維持しようとする保守的な人が幅を効かせている業界なんだろうなという想像がつく。

などなど、お酒を呑みながら、色々と来かけていただきました。

まとめ

まあ、こんな感じで貴重な情報をたくさんいただくことが出来た1日でした。

現場に足を運び、現場で起こっていることを聞くというのが、媒体を介して聞くよりも100倍早いし、リアルな情報だと改めて感じさせられました。

今回は酒屋さんの立ち位置でしたが、今後は酒蔵の立ち位置での話なども聞いていきたいと思っています。

今日はこれから有名な飲食店さんと呑みに行ってきます。また、色々な話しをお聞きして、こちらも伝えて、ヒントを得てきたいと思っています。