いいモノを造るコトと届けるコトは全く別だよ【思考ノート】
日本酒熟成酒の普及人、九星気学鑑定士・カンパイSAKELOVERSの運営の石坂晏敬(やすのり)です。
今日のテーマは「いいモノを造るコトと届けるコトは全く別物だよ」について、実際に販売協力を担っている酒蔵さんのケースで引き続き考えてみました。
この内容はポッドキャストで音声配信もしています。
いいモノを造れば、自動的にみんなに伝わるわけではない
昨日の続きです。モノを売る時にまず考えるべきこととして、商品の魅力を捉えて、自分の言葉で表現して思いを乗せること。そして、身近な人にその思いとともにモノを届ける事が重要だというお話をしました。
考えている中、気づいた点が出てきました。それは、いくらいいモノを造っても、飲まれるまではその味はわからないということ。
いいモノを造れば、その味が勝手に飲みたい人にイメージされて勝手に飲んでもらえる。何ていう風には絶対にならない。まあ、それはそうですよね。
いいモノを造っても、それがどんな味で、どんな楽しみ方があるかは、伝えたり、きっかけが無い限りお客さんには届かない。この当たり前の事実に気づかないといけない。
味を伝えるのは難しい
今、キングコング西野さんのTwitterオンラインサロン鍵垢村で、日本酒の質問なんでも受けますと投稿した所、たくさんの質問をいただきました。そのほとんどが日本酒初心者の方ばかり。おすすめはなんですかという質問です。それぞれのやり取りの背景から、合いそうな日本酒銘柄を伝えています。そうすると買ってみます。飲んでみます。という返事をいただきます。
このやりとりで気づいたことがあります。
- 味を伝える難しさ。さらに言えば、似たような味の違いを伝えるのが難しい。
- きっかけによって飲む機会を得る。自分で選ぶより、人からのススメで選ぶ。
これは何気に大きな気づきです。
- 飲むきっかけ・接点を多く作れば、飲まれる機会も増える。
- ススメた言葉・伝え方で味もいい意味でコントロールできる。
いいモノを造るのは当然として、それとは別にどう飲んでもらうかという届け方を考えないといけない。これは完全に別物である。
届けるためにすべきこと
では、届けるためにすべきことはなんだろう?以下の2つを考えてみた。
- わかりやすいストーリー
- 接点づくり
わかりやすいストーリー
日本酒はラベルを見て味が分かる人はほとんどいない。
- 酒屋などお店で買う場合は、ラベル買いか店員さんの說明を受けてぐらいだろう。
- 飲食店で頼む場合は、日本酒銘柄の名前からか、店員さんのおすすめかだろう。
造るだけでは飲んでもらえない。お店に置いてもらっても、きっかけがないと飲まれない。
そして、味を伝えるというのは言葉の使い方、同じ言葉でも言い手と受け手でイメージする味は異る。だから、味については、これを言えば絶対に印象に残るという味の說明はなかなか難しいと捉えていいだろう。もしかしたら、あるのかもしれないが。。。
では、どうすべきか?
それはわかりやすいストーリーがあること。酒屋の店員さんや飲食店のスタッフさんがコンパクトにインパクトあるストーリーが言えるのがいい。
例えば、写楽の宮森杜氏「100人に飲んでもらい、100人に美味しいと言われる酒造りをしている」や、万齢は「長寿になってほしいという思いで」など、わかりやすいです。
わかりやすいストーリーがあると、聞いた人もうんちくとして、周りの人に伝えやすい・伝えたい設計が大切になってくる。今サポートしているお酒もまずこのストーリー作りからだと認識した。
接点づくり
これらのストーリーを届けるためには、接点が必要になってくる。当然だけど待っているだけでは飲んでもらえない。。。
飲んでもらえる機会を増やす。試飲会がまずは手っ取り早いが、知ってもらうための場にはイベントなどあれば、どんどん出ていくべきだと思う。
あとは、日本酒のフィールド以外で仕掛けたい。日本酒のフィールドのみだと埋もれてしまう。
他のフィールドで責められる部分はないか?アニメに使ってもらうとか?ワインのコーナーで展開できないか?とか、ススメたい日本酒のポジションを獲れないかとか?などなどを考えていく必要がある。
これは数を打つべきで、思いついてリスクが大きくないならば、どんど体動かしてやっていくべきと気づくことが出来た。
まとめ
今日は届けるためにすべきこととして以下の2点
- 伝えやすい・伝わりやすい・伝えたいストーリー作り
- そのための接点でつくり
この掛け合わせで、広がっていき、味が良ければ、次につながる。
今日も最後までありがとうございました。