一つに絞る【思考ノート】

日本酒熟成酒・お燗文化普及人・九星気学鑑定士・カンパイSAKELOVERSの運営の石坂晏敬(やすのり)です。
今日は「一つに絞る」についてです。

僕が日本ゴア株式会社に入社して最初に手渡された本が「マーケティング22の法則」

最近読んだ「星野リゾートの教科書」で星野社長がこの「マーケティング22の法則」を教科書にしているとありました。
今日はその中にある「集中の法則」について考えてみたいと思います。

YONAYONAビールは味の種類を1つで貫いてきた

星野社長は、1980年代にアメリカで規制緩和によって、全米各地に誕生した小規模のビール会社マイクロブルワリーがインパクトを与えていたのを見ていて、1990年代に日本で地ビール製造が解禁になった際にヤッホーを設立して、YONAYONAビールで参入した。

地ビールブームが町おこしの一貫として広がる中、ヤッホーはナショナルブランドと差別化をしっかりと図って、独自の製法でオリジナルを追求していった。

当初は、地ビールのブームに乗って、売上は順調に伸びたが、ブームが去ったあとに売上が減少し始めたそうです。

売上が減少し始めると減少を食い止めるために策を講じ始める。それは当たり前のことではある。実際には味のバリエーションを増やそうというスタッフから多く上がるようになった。「ライトタイプ」や「黒ビール」など味を増やすという意見である。

しかし、星野社長はこの意見に首を縦に振らずに、今築き上げてきたエールの味のみを追求するという決断を下した。

その決断は、YONAYONAエールビールは他の大手メーカーと味わいが異なり、独特の味であるということを消費者に浸透させるため。まだ浸透していない中で、ライトタイプや黒ビールを出しても、何のライトタイプなのか?とYONAYONAの味の印象がどんどんぶれていってしまう。

だから、ここは味を徹底して絞り、YONAYONAの味はこれだという理解を時間をかけてでも浸透させていくほうが重要だと判断したんですね。

マーケティング22の法則でもこの点は触れられている。
集中の法則はその一つでしょう。

そのブランドをどこに集中させていくか?
どの一つの言葉を使って、そのブランドを表すか?

あれもこれもとたくさん伝えれば良いということでない。たくさん伝えようとするとむしろ何も伝わらなくなってしまうと言っています。

一つの例として、昔の話ですが、BMWの話が挙げられています。BMWは「走りのいい」車というポジションでずっと戦ってきた。しかし、さらなる拡大を図り、メルセデス・ベンツを追従するために、7シリーズの大型セダンを発売した。この際にBMWの良さである「走りのいい」車が消えてしまい、売上が下降するようになったそうです。結局、BMWはさらなる小型車シリーズを出して、「走りのいい」車に焦点を戻して、売上を取り戻したようです。

一つに絞るという点を自分に置き換えた場合にどうなのか?

僕は今この、ポッドキャストやブログでは、日本酒熟成酒普及人・九星気学鑑定士・カンパイSAKELOVERSの運営者などと語っています。新しく出会う人に対しても、会う人に応じて、特化する部分を使い分けています。

この点は、集中の法則から行くと、良くないとはわかりながらも、色々とやっている方が面白いと思ってもらえるかなという期待もあり、使っています。

しかし、今回の星野リゾートの教科書および、マーケティング22の法則を読み返した結果、自分をどう捉えてもらいたいかという点も一つに絞るべきだと認識しました。

特に日本酒に関してはこれからどっぷり使って、自分の立ち位置を築いていかねばなりません。

これらのことから、日本酒に関しての考えはnote.comにまとめていくことにしました。プロフィールも日本酒に関することしか記載していません。

投稿する内容も、日本酒に限った考えや情報に限って行くことに決めました。

認知されていくには時間はかかると思いますが、覚悟を決めて、自分の考えを日本酒にフォーカスして伝えていくことで、浸透率は早いのではないかという期待を込めて、アウトプットを増やしていきます。

その点は1ヶ月、2ヶ月と進捗させた段階で、報告いたします。

これから行う、日本酒キッチンカーや酒屋業に関しても同じことが言えます。

キッチンカー自体は昔から存在しますが、まだまだ普及しきっていないので、やるだけでもインパクトはあるものと言えるかもしれません。ただ、普通の飲食業を行いたいわけではなく、日本酒の魅力を普及する組織としてキッチンカーという姿を利用するというイメージです。

日本酒専門キッチンカーでもインパクトあるかもしれません。ただ、もっとわかりやすくするために熱燗専門キッチンカーとか。ここに来れば、美味しい熱燗を確実に飲むことができます。安易ですが、このように存在を明確にすることはとても大切だと思っています。

この点を意識して、どこに絞っていくかということを考えていきたいと思います。

今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。