原点に立ち返る。酒屋戦略【思考ノート】

日本酒熟成酒普及人・九星気学鑑定士・カンパイSAKELOVERSの運営の石坂晏敬(やすのり)です。
今日は「原点に立ち返る」についてです。

今回も酒屋の考えについてです。

2月、3月と物件を探してきたんですが、このまま探しても物件にたどり着けない。ということに気づきました。今日はそのあたりについてお話したいと思います。

人気地域と空きが目立つ地域が明確化

対象地域は

  • 僕の家から北・北東(九星気学の方位)
  • 自宅から5km圏内
  • 人が集まり、住宅地も隣接
  • 空気感の良いところ(感覚です)

このような条件から対象地域を
代々木公園・代々木八幡・代々木上原・北参道に絞って探していました。

 

渋谷、恵比寿などの店舗やオフィスなどが中心の地域は
空き物件がかなり目立ってきているんですが、

 

代々木公園・代々木八幡あたりは全く空きがありません。
空きがないどころか、空き待ちをしている人がたくさんいます。

理由は明確です。

コロナ禍になり、オフィス街や店舗中心の地域は、今までいた人がいなくなってしまっ た。 

さらに賃料が高い。そのために商売がまわらない。

それに対して代々木公園・代々木八幡あたりは、住宅地が中心で富裕層が多く住んでいる。
在宅ワークが増えたために地元にの店で食事をする。

 

そのために、地元の人が今まで以上に来てくれるようになり、お客が全く減っていない。

吉祥寺や学芸大学なども同じようなことが言えるようです。

 

 
北参道はアパレル会社が多くある地域。

アパレル会社は撤退が進んでいて、空き物件は結構出ているが
どの物件も部屋の広さが大きくて、賃料が高い。
そんな状況です。

 

北参道で物件持っている大家さんはけっこう大変なのではと感じています。

物件探しをした結果、実際に物件はどうだった?

代々木公園・代々木八幡は一階の路面店の物件は表に出てこない。

地下や2階以上の物件は出るが店舗不可や飲食不可。

イベントを行うことを考えると、店舗のスベース的に最低でも50平米(15坪)以上は必要であると判断して探していくと30万円超えは確定で、45-50万くらいまで上げないと物件情報が出てこない感じとなりました。

このような物件検索を続けていく上で、金銭的な感覚が麻痺していきました。

当初は15万/月以内に抑えて、始めようと考えていたのに
気づいたら、3倍近くの家賃にも対応を考えていかねばという思いに徐々になっていきました。

そうすると必然的に、家賃3倍になった場合にどう利益を出して回せばいいか?
という発想で物件を探すようになっていきました。

酒を小売するだけで50万の家賃分の利益を得ようとすると、1ヶ月で1,250本の四合瓶を販売して初めて家賃がペイするという計算になります。

日本酒を多くの人に楽しんでもらいたいというところからスタートしていたが、
いかに不特定多数を集客するか?そのためにはイベントを全力で企画していかねば、
という方向に考えがシフトしていってしまいました。

イベントをたくさん開催して、お店の認知を上げていき、店頭角打ちでビールやハイボール飲んでもらって、利益を確保していくというようなイメージです。

イベントを365日毎日回していくなんてことをやっていくことは出来るのか?
現実的ではないですよね。

原点に立ち返る

こんな感じで、方向性がどんどんぶれていき、現実的ではないなということに気づいたので、原点に立ち返ることにしました。

原点とは、

  • 倉庫をほしい(自分のストック酒を単純に置く場所)
  • 自分のお酒を造るために、酒蔵と関係性を持つ
  • 日本酒を広める(海外を含め)立ち位置を確立する。
  • 楽しめるか?

です。

この観点から考えた結果、

  • 倉庫兼駐車場の物件を借りて、酒販免許を申請する。
  • キッチンカーで日本酒に特化した活動を行う(現在調査中)
  • 酒蔵の営業代行(酒屋への営業・プロモーション)

この方向で進めていこうと考えを切り替えていっています。

なぜそのように考えたかを簡単にまとめておこうと思います。

倉庫兼駐車場を借りて酒販免許

これは単純に店舗を構えて酒屋を始めようとすると、固定費と利益率が合わない。固定費を捻出するために、無理をしなければならない。長続きする流れを作るのが難しい。健全ではないと判断したため。

倉庫にすれば、家賃は格段に抑えることが出来る。

ただ、対面販売ができないために、積極的に売り込まなければ行けない。
売り方としては2点。

  • ネット通販
  • 配達販売

ネット販売に関しては

全国の店舗が競合になってしまうので、普通に販売しても難しい。そのために特長を作っていかないとならない。

  • オリジナルの商品を作る
  • サブスク化してお届けするようにする

などと個性を作っていかないと始まらない。

配達販売に関しては

一つは、飲食店への配達。関係性を作っていって、定期的に納めさせてもらう。関係性を作るには日本酒の美味しい飲み方や、熱燗のつけかた講座などの付加価値をつけていかないといけない。もちろん取扱商品も厳選する必要あり。

もう一つは、個人への配達。キッチンカーでいくつかの拠点に出かけることになるので、その際についでにお届けするというイメージ。ただ、ここで気をつけなければいけないのは、キッチンカーでは開封していないお酒は販売してはいけない。この点は調査が必要である。

キッチンカーはなんで?

昨年の7月くらいに話をもらって面白そうと思っていたんですが、その時は考えが浅くてなしにしました。ただ、色々と考えを重ねてきた結果、キッチンカーの考えを復活させるのはどうだろうという思いに至りました。

キッチンカーのメリットは

ズバリ、身軽です。

  • 店舗を構えるよりも初期費用が格段に安い。
  • 場所が固定されない。場所を選べる(探さないといけないが)
  • キッチンカーを探すプラットフォームが整ってきている

酒蔵の営業代行

単純に小さい酒蔵は、正社員で営業一人を確保するのは困難。固定費が60万近くかかる。そう考えた場合に10-20万円で動ける営業代行は価値があるのではという前提があります。

その上で、自分が気になる小さな酒蔵を見つけて、それを取り扱わせてもらい、自分の酒屋で販売するのはもちろん、他の酒屋と関係性を築きながら、販売することができれば、自分も酒蔵ー酒屋のネットワークに入っていけるというメリット、恩恵を受けられるかなと思ったからです。

まとめ

という感じで、酒屋経営の進め方を見直した上で進めてみたいと思います。
また、報告します。