億男の書評
1億円手に入れたら読んだらいいよと薦められた
とても親しくしている友人から
「1億円手にしたらこの”億男”読んだ方がいいよ。ぼくの周りの成功しているお客さんが口を揃えて『良い本だよ。とても理解できる。』と言ってるんだよ。」
と以前に紹介してもらっていた。
弟の借金3,000万円を肩がわり→その後3億円当たる人の話
弟の借金を背負い、家族の理解を得られずに離れ離れになりながら四六時中、借金返済のために働いていた人のストーリー。
そんな中、突然3億円が当たり、 右往左往し、
宝くじに当たった人の行く末を調べていくと
不幸せになる人ばかりという情報に行き着き、
大学時代の現在お金持ちの親友を訪ね、その真相を探る。
その後、その親友に3億円を持ち逃げされ、失踪される。
3億円を持って行方不明になった親友を探すために
その親友が過去に立ち上げて成功をおさめた会社の役員3人を訪ねて親友の話しを聞きつつ、
お金にまつわる違う観点の話しを聞くというスタイル。
それらを通じて、お金とは何なのか?
家族とは?
人生の捉え方などを学べるものと私は捉えました。
人生に必要なもの。それは勇気と想像力とほんのすこしのお金。
落ちぶれたコメディアンが、病に冒されたバレリーナを励ましている。「人生に必要なもの。それは勇気と想像力とほんのすこしのお金さ」
チャップリンは言う。
「戦おう。人生そのもののために。生き、苦しみ、楽しむんだ。生きていくことは美しく、素晴らしい。死と同じように生きることも避けられないのだから。
チャップリン。この当時の相当のお金持ちだったはず。世の中に映画を通して数々のメッセージを残された方。その一つのメッセージ。
僕の中にとても腑に落ちるメッセージだ。
人は少なからず、何かにチャレンジしたい気持ちを常に持っている。小さい事から大きな事まで。
でもやるかやらないかはそれぞれ個の踏み出す勇気。
これが無いと何も始まらない。
踏み出す事により、それをうまく進めるための想像力が働く。行動と想像を繰り返す事で前へ進める。
そして、それらを円滑に進める上で少しお金が必要だ。
今の時代はやりたい事が明確であればあるほど、お金は集まりやすい。クラウドファンディングはまさにその仕組みである。
お金よりも行動力と考える力を優先すべきではないか?という思いは僕の中でこの1〜2年急速に高まっている。
独立したての時はいかに稼ぐかに全集中だった
3年前にサラリーマンを辞め、独立した時は
いかに稼ぐか?
どうしたらより稼げるか?
稼ぐために誰と付き合えばよいか?
とお金のためにどう自分の時間を使うかという発想であった。
当然、生活していくためにはお金が必要なので疎かには出来ない部分です。
だがこの部分に生き甲斐、やりがいや楽しさが伴わなければ時間の無駄使いだなという気持ちが年々強くなってきたわけです。
これはおそらく付き合う人が変化していったから。
好きな事に自分を傾倒している人が世の中には多い事多い事。
限られた時間の中で、いかに楽しみきるか!!世の役にたつか!!この点に意識を集中させていく事が重要だと今では強く感じている。
最終的にいかに人を信用できるか!それで人生の価値が決まる
主人公が3人に会い、お金にまつわる話しをきいていく。3人とも会社の売却を機に大金を手に入れた。
その後の話しについてだ。
3人とも主人公の親友である会社の社長を裏切る形で大金を手にしている。お金の捉え方は3人それぞれ異なるが、
3人とも悲しげで会社を大きくしていた頃が楽しかったというのが共通項だ。
3人の話しを聞いた上で家族と会い、人生を捉え直す。
最終的に親友は主人公の前に3億円を持って現れるのだが、その親友は『お金と幸せの答え』をずっと探していた。
“お金と幸せの答え、それはひとつではない。人間すべてひとりひとりに解がある。だからこそ僕は、もし人間を疑うか、信じるかのY字路があったとしたら、信じる道を行こうとふたたび思えるようになった。
2人のやり取りの中で親友が導き出した答えだ。
心構えなく、お金を多くてにいれる事により生まれる弊害。
挙げられることは以下のような事かな?
・お金でなんでも買えるという勘違い。
・お金で人を動かせるという勘違い。
・働く意欲がなくなる。
・人を信用できなくなる。
、、、、、、、、、、、
大金を手に入れた3人の話しは少なからず、これに近い。
お金はあるに越したことはないがあり過ぎる事はない。
必要な分だけあればよい。
やりたい事が大きくなれば、当然多くのお金が必要になる。ただ、それは必要なお金だ。だから集める必要があるし、使う必要がある。
今、やりたい事があり、それが十分に出来るお金があるならば、それ以上求める必要はない。
今、やりたい事をやることの方が優先順位が高い。そのやる事のない様によってお金を考えればよい。
チャップリンが言っていたのはそういう事かな?と理解した。”少し”のお金とはそういうことなのだろう。
今回の親友が行き着いた答えは
死ぬ間際に「最終的に人をどれだけ信頼できたか?」
という事に価値を見出すべきことだと、私は読み解きました。
まとめ
とてもよい本に出会えた。人生の大きな一つの軸を持つ事が出来たのでそう思えた。
人を信頼するためには自分の信用を高めなければ、その判断が出来ない。信用を高める事で周りの人は自分に対し、心を開いてくれる。
心を開いてくれれば信頼したいという思いが強くなる。
人生の仕組みの一つではないかと気づけた。
どれだけ人を信頼できるか?
そこに価値をおいてこれからの人生を歩んで行きたい!