蔵人日記 190131 上槽(仕込み7)

こんにちは。日本酒プロデューサーのざかです。

今日の蔵での経験をお伝えします。

早朝

今朝は麹・蒸し米が無いため、ゆっくりスタート。

櫂入れ・検温

仕込み4種と酛5種の検温。

酛5種に櫂入れ。 

酛15の汲掛けを取り除く。

そして、荒櫂を開始。最初はお米が溶けておらず、液体が少ない。

だからとても重く、櫂入れにとてもチカラがいるんです。

朝イチの作業でヘロヘロとなってしまったぁ。

午前

上槽(搾り)

仕込み7を醪期間が21日で搾ることとなる。

タンクにホースとポンプをセット。

逆洗していたホースを全て付け直し、搾り機のやぶたをスタート。

▲操作1 モロミにセット

▲操作2 モロミポンプを自動にセット

▲操作3 運転ボタンを押す

▲定期的に櫂入れして醪と液体を混ぜてホースに入りやすくする

▲最後はブラシで排出口へ醪を送る

▲お酒が貯まり始めた

▲美味しいお酒が出来上がってきたぁ

酛に暖気セット

機能と同様に酛に暖気を入れる。

70度の湯を入れた暖気を酛11、12、14にそれぞれセット。

お湯が入るため、とても重くなる。

しかも暖気を自分の服に触れさせてはいけないので、

腕だけで持ち上げてタンク中央に設置する。

チカラが無い僕にはなかなか堪える作業となる。

▲だいぶ湧いてきている

醸造機商社さんと打ち合わせ

定期的に酒蔵に来る醸造機商社の担当者さんと打ち合わせ。

その打ち合わせに顔合わせを兼ねて参加させてもらった。

色々とお話を伺えたが要点をまとめておく。

  • ここ10年甘い酒作りが盛んになり広がった。
  • 甘い酒を作るため、高糖状態となるために酵母を働かすため追い水が増える。
  • その結果、上槽前に水を加える量が増えて、アルコール度数が低い状態で完成。
  • そのため、低アルコール度数の生原酒が増えている。
  • 硬水の特徴は熟成に向いている。熟成しやすく、味が乗る。

午後

暖気外し

午前に設置した暖気を取り出す。

暖気の蓋を開け、中のお湯をホースで抜いてから取り出す。

その際もその湯を酛に垂らさない、汚れが入らないように注意する。

洗米(洗米機使わず)

今日は山田錦の40%を30kg精米した。

いつもは洗米機を通すのだが、今回は最初から手洗い。

▲10kgずつに分けて3人で一斉に行う。

1分水の中でかき混ぜて、水を切る。

再び1分水の中でかき混ぜて、水を切る。

▲6分間水に浸けて浸漬を行った。

タンク洗浄(仕込7)

今日搾った醪が入っていたタンク。

▲このタンク内を洗浄。

▲はしごを使い中に入り、クレンザーとわらの道具で内部の醪と汚れを全て落とす。

その後、全て水で洗い流して、アスロンをかけて終了。

次にタンクを使用する際に熱湯で高圧洗浄を行った上で使用する。

 

櫂入れ・検温

朝同様に櫂入れと検温を実施。

今日の振り返り

今日は今シーズン7本目の搾り。

搾りたてのお酒の味を確認しながら作業を進めるのだが

やはり、搾りたてのお酒は美味しい。

杜氏さんが搾るタイミングを悩んでいるのがとても印象的であった。

まだ、酵母が育っている。

まだ、旨味が乗るのではないか。

でも、このまま続けると切れすぎ(辛くなりすぎる)のではないか。

など葛藤されていた。

結果としては香りよし、甘みよし、旨味のあるということで良かった。

良い現場に立ち会うことが出来ているとつくづく思う。

感謝。感謝。